食事制限しているのになかなか体重が落ちない、思うようにダイエット効果が出ないと悩んでいる人は「食品添加物」が一つの原因かもしれません。近年、食品添加物が肥満や健康に悪影響を与える可能性が指摘されています。そこで今回は、添加物を避けることで痩せる理由と、具体的な対策について解説します。

食品添加物とは?

食品添加物とは? イメージ画像 タイガージム コラム

食品添加物とは、食品の製造や加工、保存などの目的で使用される物質のこと。食品衛生法に基づいて安全性が評価され、使用が認められています。具体的には食品の腐敗を防ぎ保存期間を長くするための保存料や、食品に色をつけて見た目を良くするための着色料などがこれにあたります。

食品添加物は安全性が確認された上で使用されているものですが、代謝の低下や消化不良を引き起こすなど肥満や健康に悪影響を与える可能性が指摘されているため過剰摂取は禁物です。とくに小さな子どもや妊婦、高齢者は食品添加物の影響を受けやすい場合があるため注意が必要です。

添加物がカラダに与える影響

添加物がカラダに与える影響 イメージ画像 タイガージム コラム

食品添加物を摂取した場合に、私たちのカラダに与える影響は次のとおりです。

代謝の低下

一部の添加物は、肝臓や腎臓に負担をかけ代謝を低下させる可能性があります。代謝が低下するとエネルギーの消費量が減るので、脂肪を蓄積しやすくなります。

腸内環境の悪化

腸内細菌のバランスが崩れ、悪玉菌が増える可能性があります。腸内環境が悪化すると便秘や消化不良を引き起こすだけでなく代謝も低下します。

食欲の増進

人工甘味料などの一部の添加物は、血糖値を急上昇させ食欲を増進させる可能性があります。食欲が増すと、摂取カロリーが増えて太りやすくなります。

むくみやすくなる

添加物に含まれる塩分が水分を体内に溜め込みやすくし、むくみの原因となります。むくみは体重増加の要因となるだけでなく、見た目にも太った印象を与えてしまいます。

代謝が低下したり、食欲が増加したり、むくみやすくなったりと、ダイエットにはマイナスな効果ばかりです。添加物を避けると痩せやすくなると言われているのはこのためです。

避けるべき食品添加物リスト~多く含まれる食品例~

避けるべき食品添加物リスト イメージ画像 タイガージム コラム

食品添加物を避けるべき理由がわかったところで、具体的にはどのような添加物を避けるべきなのか一つずつ確認しておきましょう。一般的によく使われる食品添加物と、それぞれどのようなものに多く含まれているのかを以下にまとめました。

保存料

<使用の目的>食品の腐敗や変質を防ぎ、保存期間を長くする
<具体例>ソルビン酸、安息香酸ナトリウム
<多く含まれるもの>ハム、ソーセージ、漬物、ジャムなど

着色料

<使用の目的>食品に色を付け、見た目を良くする
<具体例>赤色〇号、黄色〇号などの合成着色料、カラメル色素
<多く含まれるもの>キャンディー、清涼飲料水、菓子類、漬物など

甘味料

<使用の目的>食品に甘味を付ける
<具体例>アスパルテーム、スクラロースなどの人工甘味料、ソルビトール
<多く含まれるもの>清涼飲料水、菓子類、ダイエット食品など

調味料(アミノ酸等)

<使用の目的>食品にうま味や風味を付ける
<具体例>グルタミン酸ナトリウム(うま味調味料)
<多く含まれるもの>インスタント食品、加工食品、スナック菓子など

酸化防止剤

<使用の目的>食品の酸化を防ぎ、品質の劣化を遅らせる
<具体例>ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)
<多く含まれるもの>食用油、スナック菓子、加工食品など

乳化剤

<使用の目的>水と油のように通常は混ざり合わないものを均一に混ぜる
<具体例>グリセリン脂肪酸エステル、レシチン
<多く含まれるもの>マヨネーズ、ドレッシング、アイスクリーム、チョコレートなど

発色剤

<使用の目的>食品の色を良くする
<具体例>亜硝酸ナトリウム
<多く含まれるもの>ハム、ソーセージ、ベーコンなどの食肉加工品

食品添加物にはさまざまな種類がありますが、添加物を多く使用する食品には傾向があります。カップラーメンなどのインスタント食品や冷凍食品、缶詰や瓶詰などの保存食、スナック菓子など菓子類のほか、ハムやソーセージなど加工肉製品も製造過程で風味や色、保存性を高めるために添加物が多く使用されます。また、ダイエット食品やスポーツドリンクなども特定の効果を出すために人工甘味料などの添加物が使用される傾向にあります。

添加物を避けるためにできること

添加物を避けるためにできること イメージ画像 タイガージム コラム

食品添加物を完全に避けることは難しいかもしれませんが、食生活を見直すことで意識して減らすことは可能です。以下のようなポイントに意識して、食品添加物を減らす工夫をしましょう。

自炊中心の食生活にする

外食や加工食品はできるだけ控えて、自炊するようにしましょう。旬の野菜や果物など生鮮食品を積極的に取り入れることで、添加物の摂取量を減らすことができます。食材には加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)よりも生の肉や魚を選び、刺身や切り身など加工度の低いものを選ぶのがおすすめです。

原材料表示を確認する

加工食品を購入する際は、原材料表示をよく確認して添加物の少ないものを選びましょう。原材料の数が少ないほど、添加物の種類や量は少ない可能性が高くなります。人工甘味料や保存料、合成着色料などを使用している食品は極力避けるのがベターです。

無添加やオーガニックの食品を選ぶ

「無添加」「オーガニック」などの表示がある食品は、添加物の使用を抑えている場合が多いです。また、調味料にも注意が必要です。市販の調味料には多くの添加物が含まれている場合があるので、醤油や味噌などの調味料も無添加のものを選ぶようにしましょう。

添加物を完全に排除することは難しくてもバランスの取れた食生活を心がけ、添加物の少ない食品を選ぶようにすることが大切です。意識して減らすことでダイエット効果もアップさせることができるので、ぜひ参考にしてください。


この記事を監修したのは…

田中和寿さん 画像

田中和寿さん
サッカー Jリーグ 「横浜マリノス」に30年間在籍。アスリートの育成やトレーニングに携わる。マリノス退団後は、プロゴルファーを中心にツアー帯同やパーソナルサポートをしながら、順天堂大学・小林弘幸教授の自律神経や呼吸に関する研究グループに在籍。視覚刺激における運動機能改善などの研究を行う。鍼灸按摩マッサージ指圧師や柔道整復師、アスリートヨガ、ピラティスインスティテュートなど数々の国家資格や認定資格を保有。現在はタイガージムのトレーニングの監修を行っている。