姿勢が悪いと太りやすい？ 痩せ体質をつくるピラティスの魅力「最近、運動してもなかなか痩せない」「昔よりお腹周りの脂肪が気になる」と感じていませんか？ もしかしたら、その原因は日々の姿勢にあるかもしれません。単なる見た目の問題と思われがちな「姿勢の悪さ」は、実は私たちの代謝や体型維持に深く関わっています。そこで今回は、姿勢の悪さが「太りやすさ」に直結するメカニズムと、それを防ぐための方法について解説します。
姿勢の悪さが「太りやすさ」に直結する理由
姿勢の悪さが太りやすさに結びつく理由は、大きく2つです。
姿勢が崩れると基礎代謝が低下する
姿勢が良い状態、つまり背骨が自然なS字カーブを描いている状態では、体幹のインナーマッスル（深層筋）がしっかりと働き、全身の筋肉をバランス良く使うことができます。しかし、猫背や反り腰といった「悪い姿勢」になると、特定の筋肉（特にインナーマッスル）がサボり、代わりにアウターマッスル（表層筋）ばかりが緊張する状態になります。インナーマッスルの働きが弱まることで筋肉量は低下し、安静時の消費エネルギーである「基礎代謝」が大幅に低下してしまいます。代謝が落ちれば摂取したカロリーを燃やしきれなくなり、脂肪として蓄積されやすくなるため「太りやすくなる」のは当然です。
悪姿勢が引き起こす「ポッコリお腹」と「たるんだ背中」
姿勢が悪いと、骨盤が歪んだり背骨が丸まったりします。背中が丸まり肩が内側に入る「猫背」の姿勢では、本来働くべき腹筋（特に腹横筋）の力が抜け、内臓が下がりやすくなります。これが運動不足でなくても「ポッコリお腹」が目立つ大きな原因の一つです。
また、骨盤が前に傾きすぎる「反り腰」の状態も注意が必要です。お腹を突き出し腰を反ることで、腰回りの筋肉（腰方形筋など）が過剰に緊張し、お腹の力が抜けてしまいます。これにより腹筋が使われなくなることで、下腹部のたるみや、腰の痛み、さらには太ももの張りの原因になります。
このように、悪い姿勢によって体幹の筋肉が正しく使われないことで、脂肪がつきやすい状態（＝太りやすい体質）を自然と作り出してしまうのです。
「美姿勢」と「痩せ体質」を同時に叶えるピラティス
太りやすさの根本原因が「姿勢の悪さ」と「インナーマッスルの衰え」にあるなら、その両方を効率的に改善できる運動こそが理想的なダイエット法と言えます。そこで注目したいのが、近年人気を集めている「ピラティス」です。
体幹を鍛える独自のアプローチ
ピラティスは、リハビリテーションを目的にジョセフ・H・ピラティス氏によって考案されたエクササイズです。ヨガと混同されがちですが、その本質は「体幹（コア）を意識的にコントロールすること」にあります。胸式呼吸を用いて腹筋を意識しながら一つ一つの動きをゆっくりと、そして正確に行うことで普段使えていない深層部の筋肉（インナーマッスル）に集中的に働きかけることができます。さらに、正しい骨格の位置（ニュートラルポジション）を常に意識しながら動くため、脳と筋肉に「正しい姿勢」を再教育することが可能です。
ピラティスがもたらすダイエットへの絶大な効果
ピラティスによって姿勢が改善されると、体には次のようなダイエット効果が現れ始めます。
１．基礎代謝の向上：インナーマッスルが目覚めることで、常にエネルギーを消費しやすい体質に変わります。運動していない時でもカロリーを燃やせる「燃費の良い体」になるということです。
2．内臓機能の活性化：正しい姿勢は内臓をあるべき位置に戻します。これにより、消化や吸収、排出といった機能がスムーズになり、便秘解消やデトックス効果も期待できます。
３．効率的な脂肪燃焼：姿勢が整うと、ランニングや筋力トレーニングといった他の運動を行う際も、全身の筋肉をバランス良く使えるようになります。結果として運動効率が高まり、脂肪燃焼効果もアップします。
４．血行・リンパの流れの改善：猫背などで圧迫されていた血管やリンパ管が解放され、血行が促進されます。冷え性やむくみが解消され、老廃物の排出がスムーズになることで、スッキリとしたボディラインへと導かれます。
憧れの「縦線腹筋」や「引き締まった背中」も
ピラティスは単に痩せるだけでなく、「見た目の美しさ」にも直結します。腹横筋を徹底的に鍛えることで、天然のコルセットがお腹周りを引き締め、縦線（アブクラックス）の入ったくびれのあるウエストラインが形成されます。また、丸まりがちな背中の筋肉を活性化させることで、姿勢がピンと伸び、ブラジャーの肉が乗りにくいスッキリとした背中美人を目指すことができます。
このほかにも、ピラティスの効果や魅力について詳しく解説した記事があります。ぜひチェックしてください。
▶︎ピラティスの効果＆魅力を解説！
ピラティスを効果的に始めるためのジム選びのポイント
ピラティスの効果を最大限に引き出し、安全かつ継続的に取り組むためには、環境選びが非常に重要です。
マシンピラティス VS マットピラティス
ピラティスには、大きく分けて「マットピラティス」と「マシンピラティス」があります。
- マットピラティス：自重のみで行うため、体幹のコントロール能力が問われます。ある程度経験のある方や、グループレッスンで手軽に始めたい方に向いています。
- マシンピラティス：専用の「リフォーマー」や「キャデラック」といったマシンを使います。スプリングの補助や抵抗により、運動経験がない方でも正しいフォームでインナーマッスルにアプローチしやすいのが最大のメリットです。初心者や、より早く確実に姿勢を改善したい方におすすめです。
成果を出すなら「少人数制」または「プライベートレッスン」
ピラティスは、動きの「質」が非常に大切です。間違ったフォームで行うと効果が半減したり、他の筋肉を使いすぎてしまう可能性があります。
- 少人数制：インストラクターの目が届きやすく、細かなフォームチェックを受けながら進められます。
- プライベートレッスン：現在の体の歪みや、猫背・反り腰といった個別の姿勢タイプに合わせて、完全にカスタマイズされたメニューを受けられます。集中的に姿勢と体質を改善したい方に最もおすすめです。
ジムを選ぶ際のチェックポイント
ジムを選ぶ際は、公式サイトや体験レッスンで以下の点を確認しましょう。
１．インストラクターの質：専門的な資格（PHIピラティスなど）を持つインストラクターが在籍しているかどうか。
2．マシンの種類と数：マシンピラティスを希望する場合、リフォーマーだけでなく、他のマシン（タワーやチェアーなど）があるかどうか。
３．立地と営業時間：仕事帰りなど、無理なく継続できる場所と時間帯かどうか。
これらを総合的に判断して、ご自身の運動レベルや好み、ライフスタイルに合ったジムを選びましょう。
タイガージムのピラティスで痩せやすい体作りを！
姿勢を整えることこそが、最も効果的で根本的なダイエットであることはおわかり頂けましたか？ ピラティスは体の深部から筋肉を目覚めさせ、「美姿勢」と「痩せやすい体質」を同時に手に入れるための最も効果的なメソッドです。
横浜でパーソナルトレーニングを行うタイガージムでは、初心者の方でも安心して始められるマシンピラティスをご用意しています。筋肉や骨格について熟知した専属トレーナーが、お客様一人ひとりに合わせた最適なメニューを提案するので、ピラティスが初めてという方にもおすすめです！
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この記事を監修したのは…
田中和寿さん
サッカー Jリーグ 「横浜マリノス」に30年間在籍。アスリートの育成やトレーニングに携わる。マリノス退団後は、プロゴルファーを中心にツアー帯同やパーソナルサポートをしながら、順天堂大学・小林弘幸教授の自律神経や呼吸に関する研究グループに在籍。視覚刺激における運動機能改善などの研究を行う。鍼灸按摩マッサージ指圧師や柔道整復師、アスリートヨガ、ピラティスインスティテュートなど数々の国家資格や認定資格を保有。現在はタイガージムのトレーニングの監修を行っている。
